ちっぽけな幸せを君に
 「かずきさん!今日はとても楽しかった。また……また人を好きになれそうな気がします!ありがとうございました」


 彼女はそう言って家へと入って行った。


 「ありがとう……か――」




 マンションへ帰った俺は報告の為に隣の部屋の原田を訪ねた。


 「おう!お疲れさん。まあ上がり」


 俺を招き入れた原田はコーヒーを持って来て、テーブルを挟んだ向かい側のソファーに腰を下ろした。


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