ちっぽけな幸せを君に
 遠くから花火の音が届き、流歌と俺は走り出した。


 夜空に咲く大輪の華々は俺達の心を明るく照らしだす。


 次々に打ち上がる花火は二人を祝福しているように思えた。


 華やかに


 俺と流歌の幸せを……


 しかし俺は気付いていなかった。


 花火は一瞬の輝きだとゆう事を


 咲けばすぐに消えてなくなる刹那の花だとゆう事を――


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