不器用恋愛。
無愛想な男。
『「寒っ!!」』
最近は、いつも校舎を出た途端ふたりしてこう言う。
そりゃあ、冬だから寒いのが当然なんだけどさぁ…。
『つかもう真っ暗じゃん!!」
あたし達は、当たり前 克つ、見たら分かるだろう事を言いながら、家路をゆっくりと歩く。
「まじだ、結構語ってたもんねー」
『うーん、..てか愛が蓮先輩についてずっと、1人で喋ってただけよね?』
あたしはそう言ってニヤけてみる。
「ひっ、ひどぉい!それに1人って…うち、なんか悲しい人みたいじゃんか!!」
ほっぺを膨らませて怒る愛は全然恐くない。
むしろ可愛いからっ!
『あははっ愛うけるぅ!冗談だよ~』
「佳奈美ぃ、笑わないでよぉ~」って言う愛に余計に笑えてくる。
「…もぉー!蓮先輩に会いたくなってきたじゃん!!」
…………。