グラウンドの彼
「ホントにっ!?美咲、熱あるの?」
「え、えと……」
私が混乱していると、
「心配だから俺、保健室連れて行くよ」
川崎君が言った。
「あーその方がイイかもねぇ。じゃあ美咲を頼むよ、川崎」
梓ちゃんは少し私を見ながらニヤリッとした。
「あぁ、じゃあ行こうか。前橋さん」
「……うん」
「おい、悠。お前伊藤に恨まれるぞ?」
川崎君の友達は軽い感じに言った。
でも川崎君は
「関係ない」
強く言い放った。