街角の空 君の歌




目が覚める。


窓から差し込む光が眩しい。



冬休みは嫌いじゃない、むしろ大好きだ。




だってこんなにいっぱい眠っていられる。





学校は何かと面倒臭い。





クラスの女子は、変なタイミングで泣き出し、大声で叫ぶ。





あたしには苦手だ。





それに大好きな邦楽ロックを語れる人がいない。





J-POPは、あたしには遠回り過ぎて伝えたいものが何なのかがわからない。




洋楽ロックは、好きだけど英語が苦手なあたしにはちょっと‥。





だからありのままを話せる相手は、中田しかいない。





男だけど、あたしにとってはよく特別な存在。



ベッドから起き上がり、眼鏡をかけた。




時計を見ると11時を回っている。




「まだいいよね‥。」




あたしはまた毛布に包まり寝転んだ。





冷たい空気を感じながら、あたしは目を閉じた。











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