街角の空 君の歌
今日もまたイルミネーションが飾られた街を一人歩く。
今日は雪は降らないそうだ。
昨日の雪は、今日の太陽のせいで溶けてしまった。
朝、たくさん寝てしまったせいか今日はずっと動いていたい衝動にかられる。
ポケットに手を入れてiPodを探すも、
見つからない。
「‥あ、あれ?」
ない。
家に忘れちゃったのかな?
少し気分が落ちたものの、
それはそれで街のクリスマスソングに耳を傾けた。
それにしても、見渡すかぎりのカップル。
目の前を歩くカップルは腕を組んで歩いている。
あたしもそんな事をする時が来るのかな‥。
すると頭に昨日の男の人が現れた。
ないっ‥ないよ!
何であの人!?
生まれて17年、友達もいなければ彼氏なんていなくて、
恋をしたことがないから、何が恋なのかもわからない。
恋という感情は難しい、
今目の前にいる腕を組んでるこのカップルも、
いつかは別れる日が来る。
だったら何で期間限定の幸せなんか欲しがるんだろう。
あたしには恋も別れも愛も、
理解できないんだ。