街角の空 君の歌
中田の携帯から7時を知らせるアラームが鳴り響いた。
「明日来る?7時までだけど。」
「うん、行く。ギター置いてっていい?」
「おう、じゃあここに置いとくな。」
中田はギターケースを、ショーウィンドウの近くに立て掛けた。
「‥中田ありがとね、あたし疫病神なのに。」
「バカ(笑)冗談に決まってんだろ。
むしろあき来てから結構客入ってる方だから。」
中田は笑いながら、吸っていたタバコを灰皿に捨てた。
「中田!!!」
あたしは中田の手を握る。
「何だよ(笑)」
「メリークリスマス!」
満面の笑みを中田に向けた。
「はい、メリークリスマス。」
優しく微笑む中田に手を振り、店を出た。