さよなら
お昼休み。

お昼はいつもの四人でいるから、先輩のところには行ってなかったけど先輩のことが何だか気になって仕方なかった。


先輩に会いたい。


なんでこんな気持ちになるんだろう…。

わからない。


けど、会いたくて仕方なかった。


「ごめん、ちょっとさーちゃんのとこ行ってくる!」

「沙希先輩のとこなら俺も行きたい♪」

「健がいたら、さーちゃんとちゃんと話せないからいやっ」

「あっそーですか」



加奈と拓ちゃんは、ふてくされる健を見て笑っている。



「ゆう、次移動だから早く戻ってきなね」

「了解!」




急いで四階の音楽室に向かった。

あたしが、四階につくとバンッと大きな音が聞こえた。

なんの音だろう…。

音楽室の前の廊下に出ると、三年の男の先輩たちが音楽室から出てきたみたいだった。

なんか、怖いな…

その先輩たちは素行が悪いことで有名。

いわゆる不良の先輩達…。

すれ違おうとすると声をかけられた。


「なぁ、お前音楽室に行くの?」

「あっ…はい」

「華原の友達?」

「はっはい…」

「ふ~ん」




それだけいうと先輩達は階段を下りていった。

なんなんだろう…

なんだか不安にかられる。





音楽室のドアを開けようとすると、階段から先輩たちの笑い声が響いてきた。
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