さよなら


「ゆうちゃん・・」



その瞬間目の前の先輩はいなくなった。

そして、温かいぬくもりがあたしを抱きしめていた。


静かな静かな音楽室。

あたしと先輩だけの空間。



「卒業式の後…大事な話があるんだ。」


「大事な話・・?」


「うん。明日卒業式が終わったら音楽室で待ってる。」


「・・・」


「聞きにきてくれる?」


「…はい」




あたしの返事を聞くと安心したように先輩はそっと体を離した。

先輩の手に、先輩の腕に、抱きしめられたところが今もドキドキする。




「じゃ、明日の練習しますか♪」


「はい♪」









ねぇ?慧先輩・・・


早すぎるお別れだったよね・・・?


やっぱ淋しくてたまらないんです・・・・
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