さよなら

教室に着くと、もうすでに加奈(かな)と健(けん)がきていた。


「おはよー♪」

「「おはよ~」」

「あれ?拓ちゃんは?」

「まだ!今日は部活じゃん?」

「そっかぁ~」


あたしと、加奈と健と拓ちゃんは自分でいうのもなんだけど、とっても仲良しなんだ♪

加奈と健が数学の追試にクラスで二人だけかかっちゃって、
加奈と仲良しのあたしと健と仲良しの拓ちゃんで教えて、そこから四人で行動するようになった。
もともと、拓ちゃんとは仲良しだったけどね。


「ゆう、今日優先輩と来たでしょ-」

「えへへ~」

「うわっ、なんだよ、その顔!」

「もう、ゆうズルイ!」

「今日はねっンッ?!ちょっくさっ」


急に目の前が真っ暗になった。

と思ったらキツイ香水の匂いがした。

こんなに香水をつけるのは、アイツしかいない。



「おいっ臭いはねぇーだろ~」


「拓ちゃん、香水つけすぎ!」

「だからって臭いっていうことねぇーだろ!」

「つけすぎってくらいつけるのがいけないんじゃん!!」

「うっせーな」

「せっかく優先輩の話しようとしてたのに~」



部活終わりの拓ちゃんは、タオルを肩にかけてあたしの手にあった学ランを持って席にいってしまった。

パッと横を向くと加奈と健は苦笑いしていた。


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