こちら新宿中央署刑事課
第21章
21
河北はラーメンしか食べてないらしく、以前写っていた顔写真などで見るのに比べて、頬の肉がかなり落ちたようで、見る影もなかった。
「ご無理をなさらずに」
「今、職を見つけておかないと大変なことになるんですよ。退職金もわずかでしたし、失業保険もいつまで続くか分からないですから」
「そうですか……」
坂野は言葉尻を濁しながら、曖昧に頷き、その後重ねるように言った。
「あなたに事情聴取に来たあの刑事は東園寺護といって、本庁組織犯罪対策部の人間です」
「組織犯罪対策部って、あのテレビドラマとかで出てくる、組対五課って呼ばれる刑事さんたちですよね?」
「ええ、よくご存知で」
「あの手のテレビドラマなら、職探しの合間に見ることがありますから」
坂野が一転神妙な顔付きになり、
「東園寺は何と言ってきました?」
河北はラーメンしか食べてないらしく、以前写っていた顔写真などで見るのに比べて、頬の肉がかなり落ちたようで、見る影もなかった。
「ご無理をなさらずに」
「今、職を見つけておかないと大変なことになるんですよ。退職金もわずかでしたし、失業保険もいつまで続くか分からないですから」
「そうですか……」
坂野は言葉尻を濁しながら、曖昧に頷き、その後重ねるように言った。
「あなたに事情聴取に来たあの刑事は東園寺護といって、本庁組織犯罪対策部の人間です」
「組織犯罪対策部って、あのテレビドラマとかで出てくる、組対五課って呼ばれる刑事さんたちですよね?」
「ええ、よくご存知で」
「あの手のテレビドラマなら、職探しの合間に見ることがありますから」
坂野が一転神妙な顔付きになり、
「東園寺は何と言ってきました?」