こちら新宿中央署刑事課
「何だ、何だ?」


 検事たちが動揺する。


 この音は銃声だろう。


 河相たちがキーを使って扉を開け、中に入ると、そこには血を流してデスクの上で倒れ込んでいる前島恒世がいた。


 悪いヤツは大抵、こういった感じでしか責任を取れないのである。


 河相が、


「悪魔も追い詰められれば、こうなっちゃうんだな」


 と言うと、他の検事たちも頷いた。


 頭を拳銃で撃ち抜いていて、即死のようだ。


 すぐに救急車を呼び、救急隊員が駆け付けたのだが、手遅れのようで遺体は警察病院へと運ばれた。


 一応捜査対象にしていた社長室の捜査も進める。


 河相たちは今回の一連の事件を整理していた。
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