電波恋愛
「お、愛莉ぃー」

「蓮おはよぉ。寒いねっ」

「そうか?」

…あれ?

蓮、鼻と耳が真っ赤…。

もしかして外で待っててくれたの?

「蓮、外で待ってた?」

「ん…まぁな」

「家に入ってよかったのに…」

「だってビックリさせてぇだろ?」

蓮はにかっと笑う。

「もう…風邪ひくでしょーっ」
私は頬を膨らませ拗ねたフリをして先に歩き出す。

「わりぃわりぃ。心配どうもな」

「心配なんかしてないし~」

「そうですか」

蓮はふふっと微笑んで私の頭を撫でる。

普通はここでだいたいの女子が恋に落ちるだろう。

でも私と蓮は幼馴染だから、こんなの日常茶飯事。

昔っから私が拗ねたり怒ったりすると蓮は私の頭を撫でる。

するとなぜか「まぁいっか」という気分になる。

でも正直、他の女子達にどういう目で見られているか不安なんだけど…
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