電波恋愛
「楽しかったねー!」

「おう!」

「またやりたいね!」

「あぁ…」

…沈黙。

話題を探そう…

「あ、あのさ…!」

先に話題を見つけたのは蓮だった。

「ん?」

「……き」

「…え?」

聞こえない…。

少し風邪が強いせいで蓮の言葉がさえぎられる。

「だからぁ…俺、愛莉の事が…好き…」

「え…好きって…恋愛で…?」

「おう…」

電灯に照らされた蓮が見えた。

「返事はいつでもいいから…」

「あ、うん…」

「じゃあ、またな!」

元気に蓮は笑ってみせた。
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