愛してんぜ



「あ~矢島さん!
うらやましいからってそんなにジロジロみないでくださいよー」


「べつに・・・」


うらやましいわけじゃない。

俺はどうしたら久城を救える?
どうしたら久城はあの男から離れるんだ?

なあ?
なんでお前はあんな男を選ぶ?
なんでお前は小野男から離れない?


「久城、仕事だ。
そろそろ戻ろう」


座っていたベンチから腰をあげ久城を促す。


「やだよ!やだよ矢島さん!
いくらあたしが嫌いだからってそれはひどいです!
あたしと耶麻くん引き離すような・・・こと・・」


こうなることは想像はできていた。
いつものことだ。

「聞き分けろ久城
仕事に私情を挟むな。」


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