【短】同窓会―episode 3―


「…やっぱり私のせいなのかな。」


いくら問い掛けた所で、墓石からはなにも返ってこない。


当たり前だ。


そう思ってたのに…。


「…いや、違うよ。」


と、なんの前触れもなく、あの懐かしい声を聞いた。


「えっ…?」


墓石の上に胡座をかいて座る、青年。
それはまさに、秋山先輩だった。


「…俺が死んだのは、車と、親のせいだ。」


秋山先輩は、そう言って墓石から降りて私の真ん前に立つ。


「えっ…え!?」


パニクる私なんかお構いなしに、秋山先輩はしゃべり続ける。


「俺は、あの日、歩いてたんだ。
したら突然、死んだ両親の声が聞こえてさ。

よく頑張ったね、瑠。
もういいよ。

って。

で、我に返ったら道路のど真ん中で、車きて、こんな感じ。」


そう言って両手を広げる。



今もなお動揺している私は、言葉が出なかった。


え……なに、夢?


あたしが必死に頬を抓っていると、秋山先輩はふっと、あの優しい笑顔を見せた。


……頬がいたい。
…夢じゃ、ないの?



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