しゃぼんだま
ひかりとかげ






「無限は、在るのか無いのか。」


私は"在る"と思う。

"ただ信じれば無限は叶う"
などと言う甘い世界は無しとして。

みんなは"無い"と言う。

「無限に残る物体なんてない。この世にあるものは、全て有限だ。"永遠の貴方への想い"なんて永遠に生きないと分からない。でもこの世に生きている人は絶対死ぬから分からない。」

と言って。
もっともだと、見える。




しかし、"だからこそ"なのだと思う。




これは「この世にあるものは全て有限」という言い分から解いていく。
実はこれは、『悪魔の証明』となる。

『悪魔の証明』とは、"居ない"ことはこの世では証明出来ないことを表す。

例えばこう。

悪魔がこの世に"居る"ことを証明するのは簡単。
悪魔を目の前に連れてくれば良いのだから。しかし、

悪魔がこの世に"居ない"ことを証明するのは難しい。
何故なら、この世を全てしらべ、人が隠しもってないか、人に取り付いてないか、人が嘘をついてないか、などの、私達には不可能なことを行わなければならないからだ。

故に、『悪魔の証明』が効くものは何かと言い切ることが出来ない。


だからこの世は"2つの真実"が存在してしまう、奇妙な世界となってしまう。奥まで調べ、「悪魔は居ない!!」と言い切れた時、



真実は1つとなる。



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