━あの時、あの場所で━
「ねえ、つばさくん。どこから来たの?」
「かっこいいね。」
やっぱり…か。
分かっていたことだけどほんとにめんどくさい。
「…ありがと。」
それ以上のことも言わずに教室を出た。
学校検索でも…するかな…。
迷子にならない程度に。
調理室、被服室、美術室、各教室…。
多分全部見たと思うんだけど…。
ここ…どこだ?
「ここはあんまり人が来ないけど一応校舎の一部…だよ」
こいつ…誰だ?
「あなた転校生でしょ?あたしはあなたの1つ年上の5年生の板野 朱美。よろしくね」
板野…朱美…。
名前を聞いたからって何もないんだけど…。
「どーも、」
「じゃあね、鷹野 つばさくん。」