メンドーをおかけシマス
だけど、
逃げちゃいけないんだよな。

俺は、一平の気持ちを
知っていながら、
それでも、沙南に告るんだから。

一平に、 俺も
沙南が好きだってこと
話すべきなんだ。

それが筋だろ。

俺は、ぐっと両手をにぎって
気合をこめて、
一平に近づいていった。

少しうつむき加減で
歩いていた一平が、
前から来る人影に
気づいて顔を上げた。

「祥平・・・。」

どうしたんだ、一平?

なんだか
元気がないように見えるけど。

んなわけないか。

俺の思い過ごしだよな。

今の一平は、
最高にハッピーなはず。

おっと、
そんなことより、本題、本題。

「一平、今日の激励会は
お前にまかせっぱなしにして悪かった。
ちょっと事情があって行けなかった。
そのことは、あとできちんと説明する。
だけど、その前にどうしてもお前に 言っておきたい事があるんだ。」
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