メンドーをおかけシマス
他に言える相手いないし、
藁をもすがるの
藁くらいには見えるよ、
今の海斗は。

やっぱ、海斗に話してみよう。

私も限界。

これ以上、
不安な気持ち、
ひとりでかかえらんない。

「海斗~!助けてよ。」

いつも羽瑠に次いで
気の強い優衣が
涙目になっている。

剣道部一の才女で、
はっきりものを言うし、
理屈じゃ
浦先だってかなわない優衣が。

優衣が甘えて
俺を頼ってくるなんて、
今までになかった。

いつもは、
あまりの気の強さに圧倒されて
近寄りがたいっつうか、

近寄ったら、
身の危険を感じるっつうか、
そんな感じなのに、
今日の優衣は普通の女の子っぽい。

かわいくみえる。

俺、目がどうにかなったかもしんない。
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