メンドーをおかけシマス
兄貴が口を開こうとすると、

「私から話そう。
本当は、身内の史(し)輝(き)は、
捜査からも外れるべきなんだ。」

中年の、
いかにも刑事ですって風に、
くたびれた背広を着たおっさんが、
じろっと俺と兄貴を見比べて言った。

「はい。 勝手を言って、
高原さんを困らせてすみません。
でも、 身内だから、
ちゃんと見届けたいんです。」

兄貴は、
敬礼をしながら
真剣な顔で高原さんとやらに、
一礼した。

だけど、 俺には何がなんだか、
さっぱりわからない。

この展開からすると、
俺は、
警察のご厄介になるようななにかを
したってことなんだよな??

って!!!
俺、見に覚え、ないし!!

俺の困惑をよそに、
高原さんが俺に向かって口を開いた。
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