メンドーをおかけシマス
なにせ、
目の前で信じられないことが、
おこっちまったから。

「ありました!!
これだと思われます。」

警官の一人が声を上げた。

おれは、放心状態で
警官が手に持っているものに
目をやった。

手紙だ。 沙

南から受け取った、あの手紙!

真ん中がプックリと膨らんだ手紙。

俺、興味も何もなかったから、
ずっとカバンに入れっぱなしだった。

あの手紙のナカミ、
それが“スイートドロップ”??

うそだろ??

俺の目の前で兄貴が手紙の封を切る。

うすいピンク色の封筒から
コロンと丸い包みが
兄貴を手のひらに転がり出た。

「さっそく、
これを鑑識にまわして!!」

兄貴が叫ぶ。

警官たちは、
丸い包みを受け取ると、
ドヤドヤと俺の部屋から出て行った。
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