君の隣で…
その笑顔がまた胸に突き刺さる


さっきの“カナ”について聞きたい気持ちと聞きたくない気持ちが交差する


「健兄ちゃん…」


健兄ちゃんももう24才、彼女が居てもおかしくないんだよね


そう考えるとやっぱり寂しい


泣いちゃいけないと思うのに涙が止まらない


健兄ちゃんに気付かれちゃいけないのに


必死に隠そうとしても隠し切れない


「美羽…?
どうした?」


健兄ちゃんはあたしの顔をのぞきこみながら背中をさすってくれる


その健兄ちゃんの優しさがまた涙をさそう


「ごめんね、健兄ちゃん」









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