君の隣で…
健兄ちゃんカナさんに会いに行ったのかな


また涙が出そうになる


今のあたしにとって彼女という存在は大きい


だめだ健兄ちゃんの事は忘れなきゃ


その時家の電話が鳴る


「美羽〜電話出て」


ママはフライパンを持ち上げている


「はい、荻野です」


「美羽〜!?
あたし真実だけど」


受話器の奥からはハイテンションな声が聞こえる


真実はあたしの友達で同じ高校に行く


「なんだ、真実か」


「なんだはないでしょ
美羽携帯つかまんないし」


真実は電話のむこうで騒いでいる









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