色、光。
俺は肩を落としたまま
母さんの病室へと向かった。
「母さん…。」
扉を開けると母さんは
俺を見るなり身体を起こした。
無理しなくていいと言ったが
大丈夫と静かに言った。
「光、ごめんね。急に倒れたりなんかして。
でも母さんすぐ治すから。ごめんね…。」
そう言って目に涙を浮かべて
無理に笑顔を作ってみせた。
「母さん…。」
母さんの方が辛いはずなのに
俺が泣き出してしまった。
母さんは震える手で俺を抱きしめた。
この日も綺麗な星が光っていた。