pinkな関係 桃華×悠【完結】
「少しまえから悠の様子が変わったの。」


「え?」


ゆっくりと話すその女性の表情は穏やかだった


その表情に少しだけ救われる自分がいる



「今まではね、ロクに口も聞かず、週末もほとんど家にいなかった。…学校で優等生なのは知ってたから…きっといろんなストレスも溜まってるんだと思ってたわ。」




「はい…」



あたしは黙ってその人を見つめた



「それが…私とも少しずつ話をしてくれるようになって…笑うことも増えた。週末もちゃんと帰ってくるようになったの。」




たしかに…土曜日うちに来てるときもちゃんと夜には帰してる

前みたいにクラブに入り浸ることもないだろうな…




「あなたのお陰かしら?」



お母さんの言葉にあたしは目を丸くした


怒られるならまだしもこんなこと言われるなんて予想外…

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