嘘つきな彼女

……私だってムカつく。



気遣いもせず、睨みつけてくるから、私も睨み返してやった。



「お前さ、立てねぇの?」


「見て分からない?」



私が反抗的に言うと、はぁ……とため息をついたこいつは、何を思ったのか手を差し出してきた。



意味が分からず、その手をじっと見つめる。
< 10 / 318 >

この作品をシェア

pagetop