嘘つきな彼女

そんな私をチラッと見て、すぐに目を逸らされた。



……意味分かんない。



ぐしゃっとセットされた髪を握ったこいつは、私に向き直って言った。



「家は?」


「は?家?」


「送ってく。お前フラフラだし」



言われてみて、気づいた。



手を握られているおかげで今は立っていられるけど、離されたら速攻倒れる自信がある。
< 12 / 318 >

この作品をシェア

pagetop