【短】尽忠男
それならまずは、優しさを見せ付けてやろう。


もしかしたら次は、志維から誘ってくるかもだし?


「あーまじダルい。教科書丸写しして提出しろってありえなくない?小学生かってゆー」


バンバンと机を叩きながらふて腐れてる志維。


レポートを提出しなかったから、また新しく課題を出されたらしい。

”自業自得”以外の何物でもないけど。


けーど、俺の出番だよな?


「志維、俺が代わりにしようか?」


「え!?まじで!?いいの!?」


案の定、キラキラと子供のように目を光らせる志維。


「今日バイトないし、全然OK!」


「やったあ!ありがとっ!あ、ついでに提出もしといて」


抜け目がないというか、ちゃっかりしてる志維。

そんなときでもドキッとしてしまう哀れな俺…。
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