愛しいあの子は私の兄 !?
嘘 …信じられない
油性のペンで書いた
私のギャル文字が
跡形も無く消えてる
…って事は …
私はその場に座り込んだ
そうでもしないと
歓喜で屋上から
飛び降りそうだった
井上くんとどんな顔して
会えばいいのか …
とりあえず手鏡を見て
乱れた髪を直して
チークを塗る
はぁ…緊張してきた …
私が胸に手をあてて
深呼吸して気持ちを
静めようとしていると
―屋上のドアが開いた