愛しいあの子は私の兄 !?
「…え~っ!!?
あのお堅い王子様の
井上くんが~ っっ !!?」
桃亜の叫びに近い歓声が
食堂中に響く。
「桃亜…声、デカい」
そして藍は
塩ラーメンを啜りながら
耳を塞いでる
『うん …』
「嘘嘘嘘っ!良かったね玲暖~!!」
そうやって桃亜はマシンガンの
如くしゃべりながら
私の肩を揺する
お陰で私の額には
桃亜の口から出た
サンドイッチの粕が …
『桃亜…落ち着いてよ
私だってまだ夢見てる
みたいだもん…』
「いやいや!落ち着けないし!
呼び出されたって事は
もう両思い決定でしょ☆
わぁ~ドキドキ~ ♪」
あの…盛り上がってるトコ
悪いけど呼び出されたの
私だよ…
なんて冷静ぶってみるけど
本当は心臓が口から飛び出そうな位
ドキドキしてる
大好きなメロンパンも
この時ばかりは
喉を通らなかった