BitterChocolate
01.出逢い
もう何年前のことだろう。
あの頃、私はまだ中学3年生だった。
6月。
北海道に憂鬱な梅雨はなく、頭上には青空が広がっていた。
6月といえばまだまだ夏からは無縁。
まるで春のようなぽかぽか陽気で、道端のたんぽぽも気持ち良さそうに頭をもたげ、陽光をいっぱいに浴びていた。
「今日って春みたい!」
そんなことを言いながら、私は友達と玄関に向かっていた。
今日は5時間授業だったから、早々に帰宅できる。
その嬉しさも手伝って、私の気分は上々だった。
他愛ないおしゃべりをしながらのろのろ歩く私たちを、グラウンドに急ぐサッカー部や野球部が次々に追い越していく。
そんな人たちを意味もなく目で追いながら、私たちはそれぞれの靴箱へと向かった。
あの頃、私はまだ中学3年生だった。
6月。
北海道に憂鬱な梅雨はなく、頭上には青空が広がっていた。
6月といえばまだまだ夏からは無縁。
まるで春のようなぽかぽか陽気で、道端のたんぽぽも気持ち良さそうに頭をもたげ、陽光をいっぱいに浴びていた。
「今日って春みたい!」
そんなことを言いながら、私は友達と玄関に向かっていた。
今日は5時間授業だったから、早々に帰宅できる。
その嬉しさも手伝って、私の気分は上々だった。
他愛ないおしゃべりをしながらのろのろ歩く私たちを、グラウンドに急ぐサッカー部や野球部が次々に追い越していく。
そんな人たちを意味もなく目で追いながら、私たちはそれぞれの靴箱へと向かった。