BitterChocolate
「そういえば…雄平くんは?」
露店で買った特大のりんご飴をうっとりしながら見ていた私は、ふと志甫に尋ねた。
志甫は呆れた様子を隠そうともせずに私のりんご飴を一瞥すると、自分の買ったずっと小ぶりないちご飴を少し舐めた。
「また来るの。明日―雄平と一緒に」
いつもの調子でさらりと答えた志甫だけれど、その顔がうれしそうなのはいちご飴がおいしかったからではないだろう。
「いいなー、遠征中じゃなくて。ていうか…彼氏がいるなんて」
心からそう言ってりんご飴に思いっきりかぶりつく。
そう、志甫には彼氏がいた。それも、1年生の夏にはもう付き合っていたから―
今年で2年になるはずだ。
中学生でここまで続くなんて、かなり上出来だと私は思う。
でもそれは、2人そろって誠実な志甫と雄平くんだからできることなのかもしれない。
露店で買った特大のりんご飴をうっとりしながら見ていた私は、ふと志甫に尋ねた。
志甫は呆れた様子を隠そうともせずに私のりんご飴を一瞥すると、自分の買ったずっと小ぶりないちご飴を少し舐めた。
「また来るの。明日―雄平と一緒に」
いつもの調子でさらりと答えた志甫だけれど、その顔がうれしそうなのはいちご飴がおいしかったからではないだろう。
「いいなー、遠征中じゃなくて。ていうか…彼氏がいるなんて」
心からそう言ってりんご飴に思いっきりかぶりつく。
そう、志甫には彼氏がいた。それも、1年生の夏にはもう付き合っていたから―
今年で2年になるはずだ。
中学生でここまで続くなんて、かなり上出来だと私は思う。
でもそれは、2人そろって誠実な志甫と雄平くんだからできることなのかもしれない。