BitterChocolate
10.Xdayがやって来る
和哉とそんな話をした翌日。
登校途中、私は思わず重いため息を吐きながらマフラーに顔を埋めた。
昨日の夜の、"いつも通りの"宏治とのメールを思い出して、寒さにかじかんだ指先をさする。
いつも通り、宏治からは何のモーションもなかった。
私はこんな煮えきらない気持ちを抱えたまま、クリスマスを迎えるのだろうか?
考えただけでもぞっとするけれど、私から想いを伝える勇気なんて皆無だった。
思わず舌打ちしたくなるほど臆病な自分。
その時の私にとっては、クリスマスというイベントは心浮きたつわくわくするものでなく、まるで鉛のように私の肩を重くするものでしかなかった。
登校途中、私は思わず重いため息を吐きながらマフラーに顔を埋めた。
昨日の夜の、"いつも通りの"宏治とのメールを思い出して、寒さにかじかんだ指先をさする。
いつも通り、宏治からは何のモーションもなかった。
私はこんな煮えきらない気持ちを抱えたまま、クリスマスを迎えるのだろうか?
考えただけでもぞっとするけれど、私から想いを伝える勇気なんて皆無だった。
思わず舌打ちしたくなるほど臆病な自分。
その時の私にとっては、クリスマスというイベントは心浮きたつわくわくするものでなく、まるで鉛のように私の肩を重くするものでしかなかった。