学園Princess


火葬の日。
手配は全部
執事さん達が
やってくれた。


火葬までの
時間は
2時間ちょっとあった。
私は
待合室みたいな所を
出て、
近くを歩いてた。


たま暖かい風が
優しく吹く。
その風の
リズムに合わせて
揺れる
私の長い髪。
そっと 手にとり
ギュッと握った。


――――――――
    ――――――

「愛梨?
ワシは、
桜が好きなんだ。」
『そぉなの?』

思い出す
ずっと昔の
御祖父様との会話。
私がまだ
幼稚園生ぐらいの
時の会話。
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