学園Princess


「……知ってた。」
あまりにも
驚いて、
何も言えなかった。
そんな私を見て、
祐斗は
苦笑しながら
言った。

「愛梨ちゃんは
気づいてなかった
かもしれないけど
愛梨ちゃんが
本当の笑みを
見せてくれたことは
なかった。
それは俺に対して
だけじゃなくて
ゆみちゃん や
海夏ちゃんが
いる前でも
笑った顔は
いつも愛想笑いで
“つくった笑顔”
だった。

だけど
竜也にだけは
本当の笑顔。
心からの笑顔で
接してたの
見たから。
その時、
あぁ。竜也を
信頼してるんだって。
愛しく想ってるんだ
って。
分かった。」
< 136 / 147 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop