学園Princess
「愛梨ちゃん。
教室に戻ろ?」
『あたし、
取って来る。』
と 言うのと同時に
私はその桜の樹に
登りはじめた。
「あいりっ。
危ないわよっ!」
「愛梨ちゃん!
落ちたりしたら
どぉするの!?
戻って来てっ!」
ちょっと
焦っている
ゆみ と 海夏の声が
聞こえる。
だから
『二人は
先、教室に
戻ってていいよー☆』
と 樹に登りながら
言った。
「何 言ってんのよ。
早く 降りて
来なさいよっ!」
『大丈夫!
あたし、木登りは
得意なんだから!』
「そんなこと
いっても
この樹は
大きすぎるから
危ないよ!」
だんだんと
視界が高くなって
樹の下にいる
二人は今も
なんか言ってるけど
距離がありすぎて
何を言ってるのか
分からない。
{まっ いっか☆}
と 思いながら
桜の樹のてっぺんを
目差して登り続けて
何分後かには
てっぺんまで
登りきって、
あのハンカチを
見つけた。