学園Princess

樹を降りきると
「馬鹿あいりっ!
何やってんのよ!」
と 言う ゆみ に
続いて
「愛梨ちゃん!
何やってんの?
怪我でも したら
どぉするつもり
だったの!?」
と 海夏にも
怒られた。

『ごめんね。
でも、どおしても
気になったから。』
「本っ当っ。
愛梨には
振り回されるわね…。
まぁ、今回は
怪我とか無かった
みたいだから
良いけど、
次は真面目に
怒るからね?」
『はーいっ。』
「あんたねぇ!
反省してんの?」
『うん!』
「まぁ、まぁ。
ゆみ ちゃん、
とりあえず
愛梨ちゃんは無事
だったんだし。
それより、
そのハンカチ
誰のだろうね?」
「そぉーよ!
人騒がせなこの
ハンカチの持ち主は
どこの誰よ!」
『うーん?
名前とかは
書いてな…さそう…』
と 言いながら
私はそのハンカチを
広げて
少し掲げて
見てみると
「あっ!」
と 海夏が
何かを見つけたように
声を出したので
『ん?
名前、あった?』

聞いてみると
私が見ている面の
反対側。
私と海夏が
向き合って立っている
から
ちょうど
海夏側に
《T.S》
と イニシャルの
刺繍が
してあった。

『T…S…?
…って言われても
T.Sさん
なんて、たくさん
いるよね?
誰のなんだろぉ…。』






「俺の。」

その声に
私だけじゃなくて
ゆみ や 海夏もが
驚く。

「篠崎 竜也だから、
T.S。」
『あっ。
本当だぁ!』
なんて くだらない
事に関心していると
篠崎さんの
後ろから
原西さんが
走って寄ってくる。
< 45 / 147 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop