学園Princess
彼女は
しばらく泣きつづけた。
しばらくして__。
「もう、大丈夫か?」
『うん。』
「そぉいえばさ。」
『なんですか?』
「なんでさ、
あの時のハンカチ、
大切な物だって
分かった?」
それから
ムーンダストの刺繍や
花について
話してくれた。
「なぁ!
今度、店に行っていい?」『ぜひ!
お待ちしてます♪』
バイトの店に
行って、彼女の
バイト姿を
見たいと思った。
その後も
いろいろ話して
それから、
彼女を家まで送り
届けた。
『送りまで
ありがとう
ございました!』
「別に。
暇だったし?
それより、
藤田達に連絡とれよ?
心配してるぜ?」
『はいっ!
連絡します。
篠崎さん、本当に
ありがとう
ございました。』
{《篠崎さん》…
苗字か…
それに敬語…}
『しの…ざき…さん?』
{よし!}
「あのさ。
敬語、やめて?
あと、名前も、
竜也って呼んで
欲しいんだけど」
『あっ、いや。
えっと…』
{なんか、嫌がってる?}
「ヤダ?」
『ヤじゃないです!
けど…わるいし』
{悪い?
そんな事か…}
「ヤじゃないなら
そうしてよ。
俺も《愛梨》って
呼んでもいいか?」
『はい…あっ。
うん☆!』
「よかった…
じゃあ!」
そう
言って走り出した。
「愛梨か…
可愛いじゃん…」
泣き顔も笑った顔も。
「俺…
好きかも…」