学園Princess
『えっ?』
「俺、愛梨ちゃんの
ことが好きなんだ。
付き合って下さい。」
『私…』
「好きな人
いる?」
『えっと…』

{やっぱ、好きな人が
いるんだろうな…
けど…}

「好きな人が
いないなら
付き合って
ほしいな。
俺、必ず
幸せにするから。」
『好きなのか
分からない
んですけど…。
ある人と一緒にいると
そのままの私で
いれるんです。
本音も言える…。
多分、
その人の事が…』

「いいよ!
愛梨ちゃんに好きな人が
いてもいい。
俺が忘れさせる
から!」
『…。』
考え込む彼女。

{やっぱダメかぁ。
まぁ、当たって砕けろ
だな…俺…}

『ありがとう
ございます。』

{!?《ありがとう
ございます》?
って事は}

「えっ!?
じゃあ いいの?」
『うん。』
{マジで?
てか、マジ嬉しい}

「やったぁ!
イエーイ!
愛梨ちゃん?
俺、絶対、
夢中にさせるから」
『うん。』

この日から
俺らは付き合う事に
なり、
家に帰って、フと
疑問に思う。
「そういえば…
愛梨ちゃんの好きな人
って誰だ?
もし、好きな人が
竜也だったりしたら
二人は…両思い…!?
……どおすんだよ、俺。
勝ち目なくね…?
……って!!!
なに、弱気に
なってんだ?
あー。クソッ。
ここまで
きたら、愛梨ちゃんを
何が何でも、
俺の物にしてやる!
まずは…」

独り言を言って、
携帯を手に取り
電話帳から
《竜也》を出し、
通話ボタンを押す。

なんコール後 かに、
「もしもし?」
「おっ!竜也?」
「あぁ。何?」
「俺さ…」
「何?」
「俺さ…」
「だから、なんだよ。」
「聞いて、驚くなよ?」
「早く 言え。」
「俺さ、愛梨ちゃんと
付き合う事になった。」
「……。」

黙り込む、竜也。
{お前、やっぱり、
愛梨ちゃんの事、
好きだったんだな…?
ごめん。でも、俺も
これだけは譲れない。}
「竜也?
俺、負けねえから。」
「…。」
「じゃあ。」

一方的に電話をきった。

「よし!!!
俺、ぜっ~てぇ
竜也に負けねぇ!!
愛梨ちゃんを
夢中にしてみせるぜぇ!
おーぉ!!!!!」
< 89 / 147 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop