学園Princess

教室に入り、
『おはよう!』
私が挨拶すると

「あっ、愛梨!?
えっ?えっ!?
どどどどど
どういうこと~?」

ゆみ は
私と祐斗が
手を繋いでいる姿を
見て、騒いでいる。
海夏も驚きすぎて
何も言えない様子。

「あっ。
俺と愛梨ちゃん、
付き合う事に
なったんだ。」
祐斗がさらりと
言うと、

「「えー!?」」
ゆみ と 海夏が
声を揃える。

「ねっ?愛梨ちゃん!」
『うん…。』

「嘘ぉ!
いいなぁー愛梨!」
「本当、いいなっ」
ゆみと海夏は
まるで自分の事かの
ように、
《よかったね》って
笑って言ってくれた。
二人が笑っていたから
私も笑顔で
《うん☆》って
返してた。

笑顔で…
顔は笑ってた。
でも…。
心の底からは
笑ってなかった。
笑えなかった。
祐斗と付き合うって
ことは
竜也のことを
諦めなきゃいけない
ことだから…。
中途半端な気持ちじゃ
いけない。
そんなこと
分かってたつもり。
だけど…
竜也のこと…

{忘れるなんて…
できないよ…}

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