学園Princess
「はよ。」
突然、かけられる声。
竜也の声。
「おはよう
ございまーす☆」
ゆみは元気よく
返し、
「おはよう
ございます。」
海夏は綺麗に挨拶を
する。
少しの間をおいて
「はよ…。」
祐斗が
気まずそうに返す。
{なんで
気まずそうに
話すんだろ…}
「おはよ。愛梨。」
『おはよっ!竜也。』
振り向きながら
竜也に挨拶をし、
彼の顔を見る。
{!!?}
竜也の目が
少し赤かった。
まるで泣いた後の
ように。
{なんか
あったのかな…。}
昼休みになって、
竜也の周りに
人があまりいない
のを 確認してから
彼に直接聞いた。
『竜也?』
「愛梨?どうした?」
『ねぇ。
なんかあったの?』
「なんで?」
『竜也…
泣いたでしょ。
目…赤い。』
「……。」
『私、竜也に
色々、
迷惑かけちゃったから
相談とかだったら、
いつでものるよ?』
「迷惑?」
『うん。
泣いた時、
ずっと一緒に
居てくれたり
私の気持ち、
聞いてくれたり。』
「…馬鹿。」
そう言って
「迷惑なんか
かかってねぇーよ。
でも ありがとな?
俺のこと、
心配してくれて。」
と 私の頭を
撫でながら
言う、彼。
嬉しいながらも
照れてる私。
{どうしてだろ…。
竜也といると、
嬉しい。って
たくさん感じられる。
……手、離さないで
ほしいな。}
そんな願いを
遮るかのように