MUSIC

小柄で華奢な小さい女。


彼女はいきなりケータイを取り出して何かを打っている。


【こんにちは。金井桜です。難聴ですが、軽音楽部に入りたいです。】

[メール本文]のところにそんなことが打たれていた。

…は?難聴なのに音楽…?

恒が紙に何かを書いている。


それを彼女の前で見せた。

【大歓迎!女の子が入ってくるなんて珍しいね。俺は杉谷恒。君の名前は…?】

大歓迎?おいおい…ありえねぇだろ。


【ありがとうございます。1年の片倉桜です。私が言うのも変ですが、音楽が大好きなんです。空気が震えてその場が一体化してて…バンドが一番好きです。頑張っている姿を見たかったんです】


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