恋愛中学生

こんなに楽しい時間を過ごしているとあっという間に6時を回っていた。
「そろそろ帰ろ?」
優美亜が空を見ながら言った。
「そうだな」
オレも空を見上げて言った。
「友也と櫻井!先帰ってて?」
「「何で!?」」
今度は優美亜とハモる。
オレと優美亜は顔を見合わせて笑った。
「お母さんから買い物頼まれたから」
秋弥が買い物ねぇ…。
考えると笑っちゃう。
「てめぇ何笑ってんの?まぁいいけど。優美亜をよろしくな〜」
オレはピースをした。
すると秋弥は手を振ってスーパーに入ってしまった。
「さて…帰りますか。お姫様♪」
その途端、優美亜の顔が真っ赤にりんごみたいな顔になった。
かわいいなぁ…♪
「うん☆帰ろ☆」
あーあ。
優美亜とこんなに笑え合えるは今日で最後かもしれない。
そう考えると別れたくなくなる。
「友也ぁ?最近おかしいよ。考え事?相談して」
優美亜に心配される。
オレって分かりやすいのか?
お見通しなのかな…。
「実は優美亜に言わなきゃならないコトがあ…る…んだ」
だんだん声が震える。
「なぁに?」
がんばれオレ!
「あのな?オレには人の気持ちを考えて行動できない。だから、優美亜にも嫌な思いさせた…だから…いったん……」
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