【改正版】好きと言わせて...。
龍は大泣きしだしたあたしに何も言わず、ただ優しく抱きしめて背中をさすってくれた。遊園地の観覧車の中でしてくれたように・・・




「落ち着いたか?」



「うん・・ありがと」


あたしは龍が差し出した紅茶を受け取った。



あの後龍はあたしが泣き止むのを待ち、ここだと誰か来るかもしれないから、とあたしの家の近くの公園まで連れてきてくれた。



「拓也だろ?」


「うん・・」



鋭い龍はあたしが拓也絡みで泣いていたと気づいていたみたいだ。




「話してみろよ。聞いてやるから。」



「実は・・・」


あたしは屋上での話、あたしの気持ちを話した。





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