【改正版】好きと言わせて...。
「謝り続けている美園に、どうしたらいいんだろう。って考えてたら、美園が話を変えたんだ。



『でも、あたしのことを好きになってくれてありがとう。あたしなんかを長い間想ってくれて、本当にありがとう。龍の気持ちに答えることは出来ないけど、龍が大切な幼なじみであることに変わりはないから。


龍が辛くないんだったら、今まで通りの関係でいたい。無理かな?』



って言ってた。」




「・・・・・」




「俺、こん時美園のこと好きになって良かった。俺の長い片想いは無駄じゃなかった。って思った。」




「・・なんで?」




叶わなかったのに。'片想いが無駄じゃなかった。'ってどうしてそう思うの?




「俺が好きになった人はいい加減な人じゃなかった。好きになったのは間違いじゃなかった。って思えたから。それに美園の今まで気付かなかった魅力にも気付けたしな。」




「魅力?」




「あぁ。どんな時でも相手のことを思いやることが出来ることだよ。滅多にいないだろ?そういう奴。」




「うん。そんな性格だからみんなに好かれるんだよね。恋のライバルだから本当なら嫌いになったりするんだろうけど、全然そんな風に思わない。」




美園のことを嫌いになる日は来ないんだろうな・・・・




< 67 / 204 >

この作品をシェア

pagetop