年上旦那様
「本当に、ごめんなさい…。」
栗谷さんは深々と頭を下げた。
私はそれを数秒見つめてハッとした。
「わわっ、顔を上げてください!!」
私が慌ててそう言うと、
栗谷さんはゆっくりと顔を上げた。
「私、栗谷さんと仲良くなれる気がするんです。友達になってもらえませんか?」
「!!私もそう思っていたところです!ぜひ…!」
握手をした瞬間、

テンテケテケテケ、テンテン♪

テーブルの上の私のケータイが鳴った。
「ちょっとすみません。」
こんな時に誰?
そんなことを思いながら
ケータイをパカッと開けた。
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