年上旦那様
一人で自分の作った朝ごはんを食べていると、
その音で目を覚ましたのか、漣が寝室から出てきた。
「漣?!ダメだよ、寝てなきゃ!熱あるんだよ?」
まだ熱のある漣を心配して寝室に押し込もうとする私に、
漣は力なく抵抗した。
「大丈夫だって、このくらい。ゆゆ、俺もなんか食いたい。」
あっ、そうか。薬飲まなきゃだし、
その前に何か食べないといけないよね。
「わかった。おかゆ作るから、そこに座ってて。」
私はそう言って、漣をリビングのソファに座らせた。
よーし!漣のために、おいしいおかゆ作るぞー!
鍋に水を張り、ごはんを入れてひと煮立ち…っと。
あ、梅か玉子、どっちがいいかなぁ。
「れーん!梅か玉子、どっちがいい?」
キッチンから問うと、漣は静かに「玉子。」と答えた。
やっぱり元気ないよね…。
私はそう思いながら、といた玉子を鍋に流し入れた。