年上旦那様


「はい、あーん…」
「あーん♪」
結局やってる私って……
やっぱり漣には敵わないな。
「うん、うまい。」
「ほんと?よかった。あ、これ食べたら薬飲もうね。」
「はーい。」
ふふっ、なんか漣、子どもみたい。
「何笑ってんだよ。」
漣が拗ねた声で言う。
ありゃ、バレちゃったか。
「なんか、子どもみたいだなーって思って。」
「はー?俺、一応25なんですけどー。」
「ごめんって。」
でもそうやって拗ねる漣を見ると、
やっぱり子どもみたいって思っちゃうな。
子どもがいると、こんな感じなんだろうか…。
私はふと思う。
子どもがいたら、どんなに楽しいだろう。
漣と私の子ども……。
「欲しいな…。」
「何を?」
えっ!私、声に出てた?!
やってしまったぁぁぁぁぁ!!!
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