年上旦那様

「ややっ、なんでもない！」
「何だよ。言えよ。」
ご、強引…。
これは言うしかないのか…。
そして、やっぱり漣には敵わない私…。
「あ、あのね？怒らないでよ？」
「怒らないって。」
どうだろうか。
怒るんじゃなかろうか。
漣が熱出してる時に、何考えてんだよって
なるんじゃなかろうか。
「子ども、欲しいなー…、なんて、考えちゃいまして。」
漣の目を見ずに言ったけど、
なんとなく不安になって漣を見ると、
漣は固まってた。
うわー！怒る！これは怒るフラグだぁー！
「ごごご、ごめん！やっぱり怒ってるよね！今のナシ！もう言わないからぁ～！」
私はそう言いながら漣の肩を揺らした。
「誰も怒ってるなんて言ってねーよ。」
やっと漣が声を発してくれた。
「そうだよね！怒ってるよね！ごめんな…………え？怒ってないの？」
「おぉ。てか、なんで怒んだよ。ゆゆ、何も悪くねーじゃん。」
え、あ、そうなのかな…？
え、あれ、フツーだ。